2017年4月アーカイブ

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フィニッシュメダルと今回出場の記念に購入した

島アクセサリー屋「utatane」のキーホルダー


レース後、トランジッションバックを開けて、

中身を確認したところガーミンは入っていなかった。

ということは更衣室の机の上に放置してしまったのか。

順位的に真ん中辺でスイムアップしているので、

多くの選手が更衣室を使っているはず。ああああ。

3年は使っているガーミンだが、

ずっと一緒に練習した、

まだまだちゃんと動いていた可愛い相棒だ。


レース後はあまり眠れなかったので、

夜中に事務局の事情を説明したメールを送るも、

レース翌日の忙しい時に、事務局からの連絡はなかった。

ふれあいパーティの時に、会場の事務局詰所に行って聞くと、

レース中の忘れ物は、

大会事務局のある体育館2階に届いているとのこと。

でもパーティが終わる時間には、もう閉まっているという。

しかたなくレース2日後の朝一で体育館へ行くことにした。


忘れ物が並んでいるところには、相棒の姿はなかった。

事務局のスタッフに聞くと、時計は別の場所に保管してあるという。

事務室の中に入ると、ひとつの机の上に時計が3つ。

そのひとつが旅烏の持っていたガーミンと同じ910XTJだった。

見た目は愛しの相棒と同じ形状だが確信がない。

もちろん充電切れしているので確認する手段がない。

名前と連絡先を記入した後、

レース番号が記されているリストバンドとガーミンを

スタッフの人が、一緒に写真を撮った。

そして、もし自分のものでなければ連絡をすることにして、

ガーミンを受けとることができたのである。


ホテルに戻り、充電開始。

そしてパソコンに取り入れて見ると......。

マルチモードになっていたスイムタイムの表示は、

1:10:17

旅烏と同じだった。

自分のガーミンであることの証明された瞬間だった。


置き去りにされたガーミンのその後の軌跡は、

地図上に残っていた。

スイム会場からあちこち動いて、

最終的に体育館へと到着している。

旅烏がレースをしている間、

ガーミンもまたボランティアスタッフとともに、

あちこち動いていたようだ。

電池が事切れるまで、自分の存在を発信し続けていたのである。

なんとも健気ではないか(涙)。


スクリーンショット 2017-04-27 4.42.56.png


ちなみに忘れ物が並んでいる場所から、

バイク用ライトとフロアーポンプは見つからず。

代わりにスペシャルエイドで置いてきたボトルを救出した。

スペシャルで預けた補給食を入れていた紙袋の中に保存されていた。

エイドの人がわざわざ持ち帰ってくれたのだろう。

色合いが気に入っていたが、

捨てボトルとしてあきらめていたのに、

感謝である。


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今年で33回目を迎える全日本トライアスロン宮古島大会。

2002年に初参戦して以来、今年で10回目の出場となる。

この節目にあらためて自分の記録を紐解いてみた。


●自己ベスト 2007年(45歳)

11:43:35 (579/1399人中)

Swim 0:55:18 (311/1399) Bike 5:57:01 (806/1399) Run 4:51:16 (546/1399)

●自己ワースト 2003年(41歳)

13:46:42 (1076/1165)

Swim 1:01:23(811/1165) Bike 7:02:51(1207/1165) Run 5:42:28(839/1165)

●最新のタイム 2010年(52歳)

12:05:38 (703/1534)

Swim 1:03:37 (849/1534) Bike 6:10:50 (1088/1534) Run 4:51:11 (479/1534)


あまりタイムなど気にせずにやってきたノロ亀旅烏だが、

過去の自分と向き合うと、結構速いという印象。

自己ベストのスイムタイムに至っては55分台なんて!

10年後の55歳の今の自分にとっては、夢のまた夢だ。

伊良部大橋ができたので、バイクコースの距離がのび、

コースもハードになっているし、

風や天気の天気のコンディションによって激変するので、

一概に推し量ることはできないが、

過去の自分のタイムを基準に、今回の目標を決めた。


●最低限の目標

Swim 1時間15分切り  Bike 6時間切り Run 5時間切り

●通常の目標

12時間切り

●最大限の目標

自己ベスト更新

 

落車して肩の靭帯を断絶してからは、

スイムが低迷しているので遅めのタイムを設定。

ランは普通に走ることができれば、

5時間はいつも切れているので問題ないはず。

バイクはずっと苦手競技だったが、

その分、伸びしろが一番あると思って、

この冬場は自分なりに練習はしたという手応えがあった。

バイクコースが今までよりハードでも

6時間は余裕で切れるはずだと思った。

バイクのタイムによっては12時間切りはもちろんのこと、

うまくすれば自己ベスト更新なんかできるかも、

と実は密かに皮算用して、ほくそ笑んでいたのである。


18057172_1328795037200902_5609538946399114545_n2.jpgのサムネール画像

 スイム直前、TTメンバーと。


時計回りのスイムコースは、右オープンなので、

左端からスタート。

かなり大回りになったはずだが、

それでもバトルを避けることができたので、

平常心で泳ぐことができた。

コーナーを曲がる頃から、

あまりに左寄りに泳いでいる人はパスして、

インコース側に寄るように泳ぐ。

最後のブイを曲がった頃に、

海パン一丁で泳いでいるCEEPOの田中さんを発見。

田中さんはスイムが速いことで有名なので、

結構、いい感じかも」と気をよくする。

ほどなく自分より少し速くて、

バタ足をあまり激しくしないスイマーを見つけ、

コバンザメ作戦開始。

心配していた肩の痛みも出ないままスイムフィニッシュ。

1時間10分台だったので、今の現状では上出来である。


スイムアップして、多くの応援に応えながら更衣室へ。

旅烏、ロングの場合、すべての競技のウエアを全とっかえしている。

おまけに5本指靴下も履く。

かなり時間をロスするのだが、それよりも快適性を重視している。

それでもやはり焦っていたようだ。

着替えのため邪魔なので、

1回、時計タイプのガーミンを外して、更衣室の机の上に置いた。

着替えている間にそのことをすっかり忘れて

バイクスタートしてしまった。

机の上に置きっ放しにしたのか、

ウエットスーツとか、そのへんに脱ぎ捨てた荷物と一緒に

トランジッションバックに入れたのかも、定かでない。

またまたやってしまった旅烏。


実はスタート前、真っ暗な時にバイクセッティングしている時、

すでにバイク用ライトとフロアーポンプをどこかに置き忘れて、

探したが見つからず、紛失したばかり。

歳を重ねるごとに、おっちょこちょい度は増すばかりだ。


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まだ調子のよかった伊良部大橋


バイクは最初のうちは練習の成果もあってか好調だった。

2月の終わりにはひとり合宿に宮古島に来て、

コースも把握していたので、平坦な場所では、

向かい風でもDHポジションでガンガン突き進む感じが嬉しかった。

上り坂に差し掛かると反対にガンガン抜かされるが、

負荷をかけて脚を使わない作戦だからと、

あまり気にせず軽いギアで抜かされるにまかせた。

しかし100キロを超える頃から、今ひとつ調子があがらなくなる。

大臀筋の後ろ上部のあたりが重くなってくる。

DHポジションが辛くなってくると、

四六時中ガンガン抜かされる感じ。

しかも、あちこちのエイドでも休憩してしまい

ロスタイムがどんどん増える。

結局、6時間を大幅に超えてバイクフィニッシュ。


時計がないので、

バイクからサイクルメーターを外して更衣室へ駆け込んだ。

今までは苦手なバイクパートが終わると、

「よく頑張った!」と清々しい気分になるのだが、

今回はいつもと違っていた。

バイクの不甲斐なさに、ガッカリした感じだったのだ。

まぁ、それでもランに入らなくてはと、またまた全とっかえ。

5本指靴下もまたまた5本指靴下に履き替えた。

当然、トランジッションで10分以上かかってしまう。


スタートしてほどなく、

トップ選手のキャメロン・ブラウンとすれ違う。

それなりに冷静で、

突っ込みすぎないようにキロ6分弱で走るイメージだった。

右手にスポンジ、左手にサイクルメーターという両手ふさがりで走る。

サイクルメーターを持って走ったことなどないから、

ラップの操作の仕方がわからず、

ただ時間を見るという感じになった。

でも何もないよりは少しはマシか。

防水性に優れているので、

水をかぶったりしてもあまり気にならなかったのは不幸中の幸いだ。


ランの調子は悪くなかった。

バイクの時にあんなに怠かったのに、脚も軽やかだ。

このペースで走れば

バイクの失速を挽回できて自己ベストも狙えるかもしれない。

懲りない旅烏が登場。

前を走る選手を一人ひとりパスしていくことに快感を覚えながら進む、

いやーな奴。


しかしやはりそんなにうまくはいかない。

15キロ過ぎから、気持ちが悪くなる。

日差しは強いが、蒸し暑くはなく、

涼しげな風が吹いていたので、コンデションは悪くなかったのだが、

それでも脱水気味だったのかもしれない。

気づいてからは塩を舐めたりしたが、

すぐにでも戻してしまいそうな感じになった。

歩きはしなかったが、次第にペースも落ちてくる。

ハーフまでも来ていないのに、

こんな状況でフィニッシュできるのか。

一瞬、そんな気持ちまで過ぎったほどだ。


ようやく折り返し地点に辿り着き、

ハーフ地点のエイドで少し腰掛けて休んだ。

そして最後の手段のコーラを飲む。

旅烏にとって、コーラは一か八かのカケ。

コーラを飲んだとたん吐き気を催し、戻しまくることが多い。

しかし数回、コーラを飲んでから、

なぜかスッキリして復活することが稀にあった。


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コーラを飲むと、やはりゲップとともに吐き気が。

しかしそれを我慢しているうちに、気分が持ち直した。

それからは淡々と走ることができるようになった。

ペースも次第にキロ7分弱くらいに回復し、

最後はキロ6分くらいで走りきることができた。


一刻も早くこの苦しみから逃れたいと必死で走っていたのだが、

競技場までの坂道は、

あと少しで終わってしまうという寂しさが沸き上がるようになっていた。

沿道の応援する人たちで鈴なりになっている。

その花道の中を突き進むように競技場に入ると、

ライトに照らされたトラックが目の前に広がっていた。

「謝さん!」

まわりで多くの人の声が聞こえてくる!


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最後はトリップのメンバーがトリップの横断幕を持ってきてくれて、

一緒に走ってゴール。

何度経験しても、感激でいっぱいの瞬間だ。

 

  今回の記録 

2017年(55歳)

12:45:56 (858/1552人中)Swim 1:10:15 (734/1552) Bike 6:18:37 (1105/1552) Run 5:17:04 (749/1552)

 

結局、最低限の目標ですらクリアできていない。

それなりに練習を積んだバイクがやはり一番悔しい結果。

バイクのセンスがないことを痛感。

課題の残る結果にはなったが、

この舞台に立つことができたことに感謝しよう。


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あしからず。

 

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