スイムアップしてから、300mくらい走ってトランジッションエリアへ。
完走目的なので、
旅烏、ロングのレースの時は、全種目着替えることにしている。
ヨーロッパ系は、着替えはオープンだと聞いていたが、
一応、男女は別のテントだった。
しかし、素通りできるようなテントで丸見え。
※並んでいるトランジッションバックの奥に屋根だけのテントがみえるだろうか。
あれが更衣室。写真で見えているのは女子テント。丸見え!!
しかし郷に入っては郷に従え。
そこで全裸になって、スピードスーツにゆっくり着替える(笑)。
きっちり足を拭いて、5本指靴下を履いて、サプリも飲み忘れなく全部摂取。
その分、トランジッションタイムは、時間がかかった(汗)。
T1 12:48
バイク初盤。
調子は悪くなかった。
平坦基調で、ほどよくアップダウンがある。
上りでは、ものすごく軽いギアで脚を温存したため、
ガンガン抜かれるが、
平坦と下りになると、TTバイクのヌー号で、面白いように抜くことができた。
逸る心を押さえながら自重してこぐ。
でも、やはりノロ亀の旅烏、70キロ過ぎから大臀筋あたりが痛くなって
前に進まなくなる。
どうも向かい風のようだ。
なんとか気持ちを新たにこいでいる間に、
スタート会場付近に戻って来て、気分が変わる。
ここからが、本番。山岳コースへと続いて行く海岸線をこぐ。
また追い風になったのか、DHポジションでガンガン気持ちよくこげた。
※う〜む。宮塚さんもお腹を出してこぐのが良いと指導しているが、
このポッコリは行き過ぎだなぁ。
レース前、カーボローディングにかこつけて、
ホテルのバイキングで、いっぱいスイート食べちゃったしなあ。
内蔵脂肪のせいかぁ? トホホ。
105キロのスペシャルエイドで補給して、
いよいよ山岳コースに入る。
この頃から、雲行きがおかしくなってくる。
ポツポツと雨が顔にかかる。
最初の6キロくらいは斜度は3%くらいなので、
それほど負担なく高度をあげることができた。
途中から7、8%の斜度になり、
徐々に脚に負担がくる。
おまけに、前が見えないくらいの土砂降りになる。
雷が光ったかと思うと、雷鳴が轟く。
周囲には、選手もまばらで、自分に避雷するのではと思うほど。
「きっと日本なら、中止になるだろうなぁ......」
と思うが、まったくその気配なし。
後方から選手が、別に気にすることなく、旅烏を追い越していく。
サングラスから、水が滴り落ち、
汗で曇って、前が見えない。
しかたなく、サングラスを外して、胸元にひっかけて淡々とのぼる。
青息吐息で、上りがひと段落するところまで上りきる。
タクシーで下見していたので、峠はまだ先だと知っているが、
ここからは尾根の上のようなアップダウンなので、
少しひと息ついた。
雨も小康状態となり、ひと安心。

※尾根道の両側は、写真のような山肌が広がる。
下見の時の写真。レース日は雲がかかって、あまり景色は見えず。
尾根道の最後、一気に10%くらいの坂を上り切ると、
一気に下り。
ここからが激坂の九十九折。
幸い、雨は止んでいたが、ぬかるんでいるので慎重に下る。
それでも、下りでは、何人も抜くことができた。
※どちらも下見の写真。こんな九十九折がずっと続く。
九十九折がようやく終わって、ほっとする暇もなく、再び土砂降りに見舞われた。
山の中腹にあるCaimari、Mascari、Campmetという名前の村を次々と通過していく。
趣きのある街並で、下見の時からその美しさに心を奪われて、
通過するのを楽しみにしていたのだが、
ものすごい雨で、街の間を抜ける坂道は、水浸しで川のようになっていて、
滑らないように、下るのが精一杯だった。
マンホールや凸凹の車止めとかもあり、
おまけに雨でブレーキの効きも悪くなり、冷や汗が出た。
落車しなくて、本当によかった。
雨さえ降っていなければ、絶景の街並を気持ちよく下れたのに、
残念だった。
※下見の写真。素敵な街並でしょ。
レース中はまったく見る余裕はありませんでした。
熱中症の暑さ対策はしていたが、まさか雨の少ないマヨルカで大雨に見舞われるとは。
スピードスーツを来ていたので、だいぶ緩和されていたが、
下っている途中から、身体中が寒くて震えがくるほどだった。
低体温でリタイアした選手が多かったことを、後から知った。
残り20キロからは、65キロ地点からスタート地点までのコースと唯一重なる。
ちょうど、失速した区間で、やはり向かい風で、辛かった。
疲れていたし、まったくスピードが上がらず、
多くの選手に抜かされた。
それでも、17時までに着かないとNILOさんに会えないと
必死で最後の力を振り絞って前に進む。
幸い、16時台には、バイクフィニッシュする。
おおお。これでなんとか女神に会える(笑)。
BIKE 7:10:50